COLUMNコラム
ディナーメニューのマイナーチェンジしました!
大好きな春はもう背中も見えません。
どっぷり梅雨です。
今も昔も梅雨は大嫌いですが、案外梅雨こそ日本独自の季節というか四季プラス梅雨で五季だと思うようになりました。
梅の時期の雨と名付けた昔の日本人のセンスが好きです。
だいたい月一回メニューを変えます。
今回はメニューを変えて1ヶ月経ってませんが、あまりに気候が変わり僕の味覚も嗜好も変わりましたので料理も変えます。
食材もアサリ、ハマグリが終わってきました。
梅雨が明けたら明石のムール貝始めますが、もう少し待ちましょう。
その間アワビで前菜します。
カツオ、穴子は良いですね。続行します。
針イカもサイズが小さいものが中心になりました。
ならさっとグリルにします。
てな訳で、
ケンケンカツオのタルパッチョ スパイス胡瓜とトンナート添え
はい、出ましたタルパッチョ。
カツオのカルパッチョにカツオのタルタルを乗せて一緒に召し上がって頂くと、ひと口でカツオ1/4匹食べたくらいの情報が口の中に溢れます。
しかもソースもカツオのオイル漬けから作るトンナートソース。
カツオをカツオで食す訳です。
良いカツオを使えば使うほど、口の中はカツオの良い情報で溢れ、飲み込む頃には生まれ変わったらカツオになってみたい…と思うかも知れません。
僕は最近マグロよりカツオの方が好きです。
穴子のフリットはもう少し続けます。(前回のコラム読んでくださいね)
そら豆の部分がオクラになります。
毎回コースに必ずスープ的な料理を組み込みます。
素材の固体としての美味しさは(最後の美味しさは咀嚼によって引き出されると定義してます)、生なり焼くなり揚げるなり蒸すなりしますが、液体を介した美味しさ、出汁の美味しさも大好きです。
コンソメ的なスープの時もありますしイタリアらしい具沢山なズッパな時もあります。
今回はアワビ料理をスープ仕立てで。
アワビのアッラギョッタ 椎茸とカリアータと海苔のズッパ仕立て
アッラギョッタはイタリア ウンブリア州の有名な鳩料理です。
暖炉で鳩を焼き、その滴る焼き汁を受け皿に溜めてそこに鳩のレバーを溶き混ぜソースにします。
これはその料理のアワビバージョン。
当然アワビは最近導入した薪の熾火で焼きます。
このメラメラしてるのずーっと見とけます。
はい、僕ら火遊びしてお金いただいてます笑
アワビを焼きながら鮑の肝で作ったソースを厚塗りしていきます。
このアワビを、椎茸とカリアータ(自家製チーズを作る時に最初に凝乳酵素が効いて、牛乳が固まったばかりの物。ミルキーなお豆腐みたい)のスープに、明石の海苔のソースをたっぷりかけて合わせます。
最後の前菜は噂の神経〆針イカをサッとグリルしサラダ仕立てにしてます。
非常にシンプルですが、驚異的な火入れだと自負してます。
鉄板が融解するんちゃうかと心配になるくらい焼き込んだグリルパンで、瞬時に焼きます。
瞬時に焼きますが、焼きたい面、焼きたくない面、ちっとだけ良く焼きたい部位やその逆もありますので、左手の指でツンツン触りながら右手は超高速でひっくり返します。
その手先の動きはリストのラ カンパネッラを弾くピアニストの指並みの運動量です。イカ焼いてる間はスタッフに呼ばれても返事しません。息止めてますから笑
そしてパスタ料理では夏のスペシャリテのこちら
鮎とピスタッチオのスパゲッティ
イタリア修行から戻り、ジラソーレをオープンした頃は鮎とか鱧とか全否定してました。17年も前の事です笑。
イタリア料理店が使うべき食材じゃ無いというか、言葉を選ばずに発言すると邪道だと思っていました。
勿論使った事ないのに全否定した訳でなく、それなりに色々試してみました。
あまりにも日本的なイメージの食材である事は別にして、オリーブオイルとの相性がイマイチ。
特に生のオリーブオイルを仕上げに掛けるのはご法度だと思ってます。
日本にはオリーブオイル信仰が根付いてますので(その恩恵にも預かっていますが笑)、オリーブオイルは万能だと思われがちですが、僕は常に疑って掛かります。
個性、風味が強い。そしてある意味使うと何となく美味しくなる。
…つまりは万能なのか。
でもポン酢みたいになって欲しくないんです。
ポン酢は美味しすぎる、悪魔の調味料です笑
話が逸れましたが、オリーブオイルは時々食材の繊細な風味を消してしまいます。
だから若い頃はオリーブオイルに合わない食材を避けて来ましたが、流石に良いおっさんになって肩の力が抜けてくると、オリーブオイルに執着しなくなります。
自由を手に入れる方法。
1、手に入れたい自由と同じ比重か、それよりちょっとたくさんの責任をもつ。
2、執着するのを止める。
人生上手い事出来てます。
若いうちに2、の方法で自由を手に入れると、自由である事以外殆ど何も手に入りません。
30代一杯、40半ばまでは1、の方法で有限の自由を勝ち取るのが面白い。
最近時々思います。
もっと美味しい物を作るには、まだ表現しきれていない僕の頭の中にあるモヤモヤした“美味しさ”をカタチにするには、イタリア料理から自由にならないといけないかも知れない。
そしてその想いは年々強くなるのでなく、年々明確になっています。
イタリア料理から自由になるのが目的ではないんです。
より美味しい、もう少し具体的に言うとよりクリアで素材の純度が高い料理がしたいと強く思います。
イタリア料理はそもそも素材の味をクリアに引き出し、調理する事で素材の純度を高める事に長けている料理だと思います。
ですので、まずはその方法論の中で徹底的に純度を上げて行く努力をします。
そこに限界なんか無いのでしょうが、同時にオリーブオイルがその素材の邪魔をしてると感じた時、オリーブオイルを使わない自由を手に入れたイタリア料理の料理人だけが次世代に続く、地に足がついた新しいイタリア料理を開拓出来ると信じています。
偉そうな事を長々と書きましたが、この鮎のパスタにはオリーブオイル使ってます!笑
リスペクトしつつ執着しなくなると、より表現がダイナミックになります、というとカッコつけすぎかな?
そしてメインの新作!!!
夏鹿の炭&薪焼き 松の実とアンチョビのソース
日頃から兵庫県ラヴをアピールしてる割には、瀬戸内側でチョロチョロしてる自分に喝を入れ、今年から山側にも進出してます。
ナポリも海のイメージが強いですが、アヴェッリーノやベネベントといった山間の地域もあり、山里の料理も豊富ですからね。
しかも兵庫県は北に突き抜けると日本海もある!
今年は兵庫県縦断しまくります。
そんな中、偶然但馬の本州鹿専門の若い猟師と出会い、早速鹿肉を送っていただきました。
うん、丁度良い。
全てが丁度良い。
鮮度が抜群で血抜きも完璧。
なんの欠点も不安もない食材。素晴らしい。
こんな素材には凄く大胆になれます。
骨と筋で出汁を取ると、その素材の個性が一番よく分かります。
この鹿の場合、香りの特徴はナッティ。
そこからソースの仕上げや付け合わせのイメージを固めます。
今回は松の実とアンチョビで仕上げます!
そして最近ハマりまくってる薪と非常に相性が良い。
熾火の強火の超遠火で骨側から40分くらい温めるように焼き、仕上げは新しい薪をくべ、少し炎と煙に当てます。
マジで艶めかしいですよ。
ジビエなので絶対毎日あるか分かりませんが、メニューで見かけたら是非。
ところでこの薪と備長炭を組み合わせた熱源は、本当に楽しい。
備長炭は17年間向き合って来て大好きですし、得意だと思ってましたが、ここに薪を混ぜる事によって非常に表現の幅が広がりました。
最近気に入って使ってる丹波の赤鶏
デカイでしょ笑
カンティーナのアラカルトでもお出ししてますが、薪&炭火焼にしてからとんでもなく美味しいです。
そして往年のテーマ料理、仔豚のロースト
オーブンで8割程焼きますが、仕上げをこのように皮に炎が届くか届かないかくらいでチリチリさせてやると、そりゃもうタマラン仕上がりになります。
こんな感じで僕の信じる“美味しさ”に近づくうちに、トマトもオリーブオイルも必然では無くなってきたし、逆にこんな風に超原始的な熱源に立ち返ることも躊躇しなくなりました。
オステリアのディナーコースは、料理人杉原カズヨシの今を味わって頂きます。
和カンノーロがあの雑誌に掲載されました!
ジラソーレ 、料理雑誌に掲載されることは多々ありましたが、今回女性セブンさん(先週号)でお茶スイーツ特集にて和カンノーロが初雑誌デビューしました〜!!
推薦頂いたのは美人日本茶鑑定士、田村千夏さん。
(日本茶鑑定士、女性はたった2人しかいない内のお一人なんです。)
美味しいお茶に興味のある方は、尼崎にある「茶カフェ&ダイニング桜里」までぜひ=
~~イタリアで修行したパティシエが作る逆輸入抹茶スイーツ~~
なんて素敵にまとめて頂いてます〜
流石、ジラソーレマニアの方々はいち早く噂を嗅ぎつけて続々テイクアウト頂いてます!
どんなもんや?
やっぱりカンノーロはオレンジピールとチョコのあれやないと〜
いや、私はこっちも好き〜
色々言いながら食べてもらってます
このおかげかプレーンタイプのカンノーロもご注文がちょこちょこ増えてます。
ありがとうございます
毎日カンノーロ揚げすぎて、ジラソーレの向かいの公園のあれ、なんかカンノーロに見えてきました。
これです、これ。ほら。
いつか、宮塚公園からカンノーロ公園って言われるようになるまで揚げ続けます!!
話が逸れましたが、ご希望でしたら発送も受け付けております。
ただ今発送会社と色々話を進めてもっとスムーズに受付できるように。と思っているところです。
HPも更新し、ショッピングのページも充実させていきますね〜
芦屋のナポリ"ジラソーレ"でオシャレ美味しい時間を過ごしませんか?(ドルチェだけのコース始めます!)
皆様こんにちは~!
パティシエ藤本です!
やっと!やっと!実現しました!
MENU' DEGUSTAZIONE DESSERT ドルチェだけのコース
色んなジラソーレのドルチェをちょっとづつ、ゆっくりアフタヌーンティーを楽しみたい方に!
初回はこんな感じ
お付きだし
ゴルゴンゾーラのスフェラ、トロペア玉ねぎのジャム
最初のお皿
スプマンテとオレンジのジュレ、瀬戸内のレモンとしょうがのソルベ
伝統菓子のお皿
トルタカプレーゼ
※ここの伝統菓子のお皿、ご希望でしたらグラッファに変更することも出来ます。 ご予約時にお気軽にお申し付けください。
レストランのお皿
苺一会 ~イチゴとミルク、ホワイトチョコレートの出逢い~
お茶菓子 食後のお飲み物
ちょっとずつをたくさん贅沢に。欲張りなこの構成で3000円(税別)です!
ティラミス、パンナコッタ、カンノーロ、、、
年々、少しずつですが、イタリア菓子の知名度というものがあがってきているように感じます。
それでもまだまだ世に知られていない郷土菓子が沢山あります。
今までも季節限定でちょこちょこ出しているんですが、なかなか初めての人にどうぞ!ボーン!と一個お出しするのって私にとってもなかなか勇気がいります。そういうお菓子って大体茶色で、きらびやかな
ものなんてないですから。
そんな地味だけど美味しいナポリのお菓子たちにもいつかスポットライトを当てたい。
イタリア菓子、ナポリのお菓子ってなんか素敵って思い始めて、ジラソーレでイタリア菓子とはなんぞや。と研究しだしてからずっと、密かに抱いていた思いをやっと形にしたのがこのドルチェだけのコースです。
一つ一つ丁寧に。自分のこどものように愛情たっぷりに作っています。 数日寝かせた方がグンと美味しさが増すものもあるのですぐにご用意することが難しいお菓子が多いのです。 そのため当分は予約制にさせていただきます。
今知る人ぞ知る存在になりつつあるジラソーレのグラッファ。実はこれが藤本っちゃんいつからやってくれんの!!と一番お問い合わせの多かったドルチェです。
こちらは伝統菓子のお皿でお出しすることも出来ますし、最後の〆に追加で付け足すことも出来ます。
グラッファ単品でもご用意できますがこちらも完全予約で承ります。
なぜ予約制なのか、ホイホイ揚げおき出来ないのか。グラッファひとつ。ただのドーナツと言えばそうなんですけど、ジラソーレのドルチェのモットー、現地で食べた感動、驚きはそのまま再現しつつ、現地を上回る美味しさ。
それを考えると、、、まあ話せば長くなるのでこれは次のコラムに載せますね!
女性だとこのコースだけでお腹が満たされることと思いますが、男性陣や今日はどうしてもパスタも食べたい!とお考えのお客様、パスタランチを召し上がっていただいたあと、こちらのコースを召し上がって頂くことも可能です。
もちろんお昼だけでなく、夜からでもご用意できますよ!
軽く食べたあとの2軒目使いなんかでも良いですね!
11:30から14:30(ラストオーダー)17:30から21:30(ラストオーダー)いつでもOKです!
おまちしておりま~す!
ジラソーレが和菓子を作る日が来るなんて、、、(新作ドルチェのご案内~)
皆様こんにちは!
パティシエ藤本です!
もうすっかり夏ですね~!パスタボイラーの熱気とシェフ杉原の熱気で厨房内は夏先取り!暑っいです
!
そんなこと良いから藤本さんそろそろショーケースのケーキなんか増やして~
っとそこのあなた!分かっていますよ~!
じゃん!
こんなの出来ました~!!
完全見た目和菓子ですが、違います、“和ドルチェ”です!
これはジラソーレが初
なはず、、、
私がイタリアから帰ってきてもう1カ月半、、、前の桜餅のコラムにも書きましたが、私のイタリアでの修行先、トッレデルサラチーノでもかなり日本の食材、テクニックがイタリア料理に組み込まれていました。
例えばカルパッチョに醤油ベースのソースや、ポン酢のジュレ
ウナギを蒲焼きの様に味付けしパスタと合わせたり、
ドルチェでも柚子としょうがのソルベをキャラメルのムースに合わせたり、、、
前菜に茶碗蒸しをしてた時期もありました。
どれも結構うまく融合してるんですよね。ちぐはぐな感じがないというか。
私がまだイタリアにいるころ、イタリアマニアでジラソーレマニアな農家さん(ホントに野菜美味しいです。同じ何かを作る立場の人間としてパッションを感じます。勿論ジラソーレで沢山その野菜食べれます。)から一通メールを頂きました。
【⋯ふじもっちゃんがイタリア行ってから杉原シェフの作るお菓子さらに進化したよ。
なんかイタリア菓子っていうよりも和菓子な要素足した感じ⋯】
その時は( ´_ゝ`)フーン な感じでしたけど、イタリア料理、イタリア菓子を一年現地で見て感じ、また帰ってきて原点を見つめ直したとき何となく何を伝えたかったのかが分かり、新たな可能性を見つけたのです。
、、、って、そんなことは置いといて、商品の説明しますね
Cannolo te' "MATCHA” "和カンノーロ” です!
皆様ジラソーレマニアにはもうおなじみのカンノーロに抹茶クリームを詰めました!
ただの抹茶クリームではありません!リコッタチーズベースとホワイトチョコベースの2種類のクリームを丁寧に層にして詰めています。
抹茶は尼崎の甘露園の上質な宇治抹茶だけを使用。
アクセントに丹波の黒煮豆もトッピング
両端につけたお茶っ葉がさらに抹茶を引き立てます。
余計な物は一切省いた、シンプルながら贅沢な和ドルチェです。
実は今日から販売しております。
がこちら、お持ち帰り専用商品となっております。
私、基本ジラソーレのドルチェはここですぐ召し上がってもらうのが一番美味しいと思っているのですが
お家でじっくり味わって頂くのも良いかなと。こんなドルチェあってもいいかなあと。
カンノーロのプレーンタイプと同様にギフト対応もしています!
ちょっとリボンも雰囲気変えてみました。ジラソーレっぽくないでしょ?
がジラソーレ。お菓子、頑張ってますが、普通のレストラン。今まで発送なんてほぼやってなかった。。。
どうしたらもっとお手軽に遠くのお客様にお届け出来るか考え中です。
もう少ししたら、発送も沢山受付できるようになりますので、
少々お待ちを~
ちなみに和カンノーロ期間限定です!
いつまでやるかわかりません!
皆様に気に入って頂けたら通年やるかも。。。
全てのデザートとの出逢いを大切に・・・(新作ドルチェのご案内〜)
おおお!?いきなりどうしたんや藤本!?
的な感じですが、大丈夫です、パティシエ藤本です。
桜の季節もすっかり過ぎてもう初夏ですね!
という事でこっそり昨日からドルチェが変わりました。
じゃん!
いちごをふんだんに使ったドルチェです!
リコッタチーズのクリーム、
極薄にテンパリングしたホワイトチョコ、タイムの香りのするビスケットをサラサラになるまで砕き、溶かしたホワイトチョコと合わせ、これまた薄く伸ばしたものも挟んで色々な食感を。
リッチなミルク感を出したかったので、ホワイトチョコレートは高級で確かな味のVALRHONA
ヴァローナ
をチョイス。
ただそれだけでは重たくなるので甘さは控えめに、
そしてキレのあるハーブのリキュール、シャルトリューズをイチゴのソルベの上からかけて召し上がっていただきます
そしてこのドルチェの名前は苺一会。
いや、何か特別な理由があるわけではないのですが、ネーミングセンスゼロの私の案は全て却下され、もうこれでええやん、とシェフから命名。
とにかく、シンプルそうに見えて食感の楽しさを考えてかなりの要素を重ねているんです!
自分が考えたものの何の順番に重ねていくか覚えきれません(この順番も口に入れた時にどの順で味を重ねるとより美味しく感じるかを緻密に計算して決めているのです)
しばらくはカンペ目の前に貼ってます。
そんな感じには見えませんが実はソルベの下には12層の色んな要素が重なっているのです!!
大変ですね〜
という事でこのドルチェもいちごが美味しい時期だけの期間限定です
勿論カンティーナでも召し上がっていただけますよ!
パスタランチの後に、夜遅めの時間
に甘口ワイン
と一緒にいかがですか?
このドルチェ、基本的にアラカルトメニュー、ディナーのコース、ランチの美食家のコースのデザートからお選び頂けますが、その他のランチコースでもご予約時
に‘‘これ最後に食べたいねん!’’とおっしゃって頂くとご用意することもできます。
お気軽にお問い合わせくださいませ