芦屋のイタリア料理とイタリアワインのお店

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2021年11月

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あっという間の10月でした。HPも久しぶりに触ります。

 

昔、不満量一定の法則というのを読み、妙に納得した記憶があります。

人それぞれ無意識に抱えていたい不満量があるという説で、

何か問題が解決すると次の問題を探してでも抱えてしまうという話です。

 

コロナ禍での緊急事態宣言、自粛要請を受けていた時の不満が解決すると、

新しい不満が僕の中にも生まれるかなと思ってましたが、今のところ大丈夫なようです。

 

アフターコロナという言葉が緊急事態宣言解除前に広まりましたが、

いざ解除されるとあまりその言葉も聞かないですね。

皆さんそれぞれに、皆さんの日常を取り戻し始めてるのではないでしょうか。

 

僕はコロナ禍で沢山の事を考え、沢山の事を試し、沢山の事を辞めました。

結論として一番考えが変わったところは、今まで社会に出てからずーっと未来(将来)の為に働いて来ました。

未来を夢見て、現実の厳しさを忘れるように努めていました。

 

 

今は目の前の一瞬一瞬を大切にし、日々のクオリティーを大切にしたいと思います。

 

 

未来の為に妄信的に働いて来た事は全く後悔してませんし、それで良かったと確信してます。

特に20代、僕なりの青春時代を謳歌しましたが、同時に20代は捨てる覚悟で働いてました。

では30代、40代で仕事量が減ったかというと、むしろ増えています。

どんどんスキルアップするので、スピードも20代とは比べ物もになりません。

 

今、スタッフは湯浅だけなので(時折洗い場のアルバイトをお願いしてますが)

仕込みも片付けも掃除も何から何までやってますが、これもちゃんと修行してきたお陰でだと思うので、

全く後悔もありませんし、何の不満もありません。

 

 実は今が料理人になって一番楽しい日々を過ごせています。

正直に言うと、これまで料理は大好きですが幸せだと思えた瞬間は殆どありませんでした。

今日という日を生きながら、未来の為の分、つまり毎日二日分働くのが当たり前だったからです。

今もランチとディナーをしてまして、メニューも全く違うのでかなりの仕込み量がありますし、

帰る時間も相変わらず早くはありません。

でも以前より劇的に余裕が出来たのは、ランチタイムにディナーメニューの予約を受けなくなったのと、

ランチ、ディナー共に料理を一斉スタートに変えたからです。

それと料理もほぼお任せになってきました。

 

ランチタイムにディナーメニューを受けるという事は、

ランチが始まるまでにランチの仕込みとディナーの仕込みを終わらせる必要があります。

そして、ほぼ同時に全く違う料理を作り続けなくてはなりません。

そしてそのままディナーの仕込みをし、8皿以上のコースを18時、19時、20時のスタートで作ってました。

スタートが3回に分かれるのは稀でしたが、ほぼ毎日ディナータイムに8皿以上のコースを2回作ってました。

 

今の仕事量の倍とは言いませんが、

昼に昼と夜の仕事、夜に夜の仕事2回してた訳です。

そんだけ儲けたんちゃうの?

と思われるかも知れませんが、お客さんが倍入ってる訳ではありません。

同じお客さんの数で、それぞれのご要望に応えてた訳です。

 

分かりやすく言うと、同じコンサートホールで半分の人にクラッシック、

半分の人にジャズを同時に聞いて貰ってた感じです。

もしくはコンサートを18時、19時、20時でスタートさせてひとつのホールを埋める感じです。

音楽では不可能ですが、レストランならスタッフが沢山いれば可能です。

 

先程も申しましたが、現状スタッフは僕の他湯浅だけです。

いつかスタッフ入って来るだろと、限界まで少人数で以前のシステムを続けましたが

(まさに未来の為に働くという事ですね)、新しいシステムに思い切って変えました。

いつ入って来るか分からないスタッフを当てにして以前のシステムに固執してたら、

今必死に頑張ってくれている湯浅まで潰れてしまいます。

正直僕もずっと酸欠でした。

 

コロナ禍で仕方なく始めた一斉スタートのシステムですが、クオリティーの高い料理を少人数で作るには最適な方法です。

むしろ一斉スタートでないと作れない料理、出てこない発想が沢山生まれました。

そして軒並みそれらの料理の反応はすこぶる良いです。

緊急事態宣言が明けた時にこのまま一斉スタートを続けるか迷いましたが、

スタートを分けると今のレベルの料理は無理です。

 

 

結局、お客さんが減るかも知れませんが、僕は一斉スタートを選びました。

料理人として階段は登っても降りたくありません。

今まで出来るだけお客さんの要望に応えて来ましたが、少し自分本位になったかも知れません。

売り上げを少し諦めたら、凄く自由になりました。

 

 

そして僕が只々仕事を減らすはずがありません。

精神的、体力的に出来た余裕は、違う分野で生かされます。

それが最近明石浦漁協に通いまくり、超絶クオリティーの魚の仕入れだったり、

パティシエがいた時でもしなかったズッペッタ(ナポリのミルフィーユ)を毎日ディナー直前に作る等で表れてます。

精一杯の努力の仕方が変わりましたが、よりクオリティを高める努力です。

使い勝手の良い店からはまた一歩遠退きましたが、僕の思いの純度は更に高まりました。

これからのジラソーレも応援して頂けますよう精進します。

 

杉原

 

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明石浦の10kg越えのブリ 珍しいです。

珍しいだけじゃなく僕は日本海のブランドブリより美味しいと思います。

 

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明石鯛 日本一だと思います。

 

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この料理と同時に他の料理は絶対作れない、鍋6個使う瀬戸内グラティナート。

評判良いです。

 

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パティシエ不在になってから及び腰だったパイ生地もタイムスケジュールの工夫で毎日焼きたて!

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