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芦屋のイタリア料理とイタリアワインのお店

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100年後の目標

100年後の目標

 

100年後、間違いなく僕はこの世にいないでしょう。100年後ジラソーレが存続してるかどうかなんて、少し前まで何とも思わなかったし、どっちでも良かったと思います。

 

少し考えが変わりまして、残ってたら良いなを少し越え、残す努力をしてみようと思う様になりました。

 

100年後にもジラソーレが残ってる努力をすることが、この先あと何年現役か解らない僕の人生の充実に大きく寄与すると思いますし、今、求人募集をしてますが、働きに来てくれる新しいスタッフの人生の充実にも繋がるはずです。

 

この考えは去年の夏ごろから段々と強まっていました。

スイッチが入ったのは、今年に入って起こった3つの出来事がきっかけです。

3つのうち2つは、出店、もしくは移転のオファーを2件ご依頼頂いた事です。

ひとつは大阪、ひとつは淡路島です。

どちらも信じられない位の好条件で、

僕自身がそこに行くのがベターだけど、お弟子さんでも結構ですので是非、と仰って頂きましたが、現在厨房は僕一人。

何にせよ店舗展開はするつもりありませんので、移転するか検討しました。

そのほぼ同じ時期に、3つ目の残念なニュースが届きました。

僕のナポリでの最初の修行先のカンティーナ ディ トゥリウンフォがレストランとしての営業を終了しました。

もともと3世代続く酒屋さんで、僕がお世話になった時のオーナー夫妻が夕方まで酒屋、夜はレストランに業態変更し成功を収めていましたが、長引くコロナの影響でレストランは辞めて、ワインの仕事に専念する事にしたそうです。

ショックでした。

僕にとって第二の実家みたいなところです。

それと同時にその難局でも4代目が家業の酒屋をしっかり残し、引き継いで行く逞しさ、骨太さに感銘を受けました。

4代目のアントニオは僕の少し年下で、僕が20代前半でお世話になってましたから、彼は20歳くらいでしたね。ナポリの醸造大学に通い、ワイン作りの勉強をしてました。

将来は醸造家になると張り切っていて、彼のワインが出来たら僕が日本に輸入するわ!

と甘酸っぱい夢を語ってました。

そのすぐ後、彼のお父さんが急逝し、アントニオはレストランを継ぎましたが、ワイン作りも諦めず、葡萄栽培は委託しながら自分のワインも作ってました。

 

今、この30坪以上あるジラソーレを湯浅を2人で回してます。

大阪のオファーは立地も良く、広さも程よく、よりリストランテに特化したお店としてリスタートするなら最適でした。

でもそれが本当に僕がしたい事かと言うと、そうでもないです。

 

淡路島のオファーも悩みました。

この100年後の目標の今から挑戦したい部分の殆どがそこにある様に見えたからです。

しかし、そこに移るには物凄く大きなものを諦める必要がありました。

ワインと、足繁く通って下さる常連さんです。

淡路のかなり内陸にあるため、アクセスは必ず車になります。

かなり充実したコンセプトで料理が出来そうでしたが、お酒の提供は難しいと思いました。

この3つの出来事が続けて起こり、気付きました。

 

僕に必要な物は、僕はすでに持っている。

 

現店舗のジラソーレは可能性の塊りです。

現状、奥のレストランしか稼働させれていませんが、沢山の夢と目標が叶う場所になり得るはずです。

究極の人手不足とコロナ問題が同時に来たので、何となく乗り越え、何となくリスタートし、何となく手応えも感じていましたが、これなら1軒目の店でも2軒目の店でも良かった筈です。

年甲斐にもなく、フツフツと情熱が湧いてきました。

まずはカンティーナを復活させて、アントニオのワインを輸入する。そしてトゥリウンフォの味をこの世で最も忠実に引き継いでるひとりである僕が、この先もトゥリウンフォ家のナポリ料理を残して行こうと燃えてます。

 

それと同時に益々燃え盛っている、瀬戸内愛、兵庫愛を南イタリア料理で表現していきたい。

20代の頃と変わらない熱量を持っています。

 

お気付きかも知れませんが、オステリアのランチが5000円からになってます。

ランチにしては高額かも知れません。

僕の中ではいわゆるランチ営業というのを辞めたつもりです。

ナポリの伝統料理をディナーのテンションで、お昼のお食事の時間に提供してます。

原色のナポリ料理のコースです。

店舗展開をしない代わりに、2つの全く異なるコンセプトの料理を昼と夜に分けてご用意してます。

そのため、お昼にディナーコースのご予約をお受けするのをやめました。

それなりにニーズがあるのですが、お昼、夜と全く違う料理です。

言わば、2軒分の仕込みと営業を一人でこなすのはそろそろ限界ですし、それを続けるとどちらかが疎かになります。

 

夜のコースも更に進化してきました。

食材発信で料理を考えると、どうしても和食っぽくなる時があります。

これまでは、この食材の個性が出てて完成度が高ければ良しとしてましたが、更にイタリア料理としての着地に執着する様になりました。

これは自己満足の世界だと思ってましたが、お客さんからの反応もより良いと感じれています。

去年大人気を博した瀬戸内グラティナートという料理が、その節目になりました。

 

オステリア(レストラン部分)は当面この方向で邁進し、カンティーナはアントニオのワインを輸入しつつ、ワインバーとして再開。

そしてこの先100年掛けて達成したいのが、郊外にも拠点を持つこと。

この郊外に拠点を持つことは憧れです。

どちらかと言えば非現実的で、色々非効率です。でも同時にジラソーレのストーリーが一層濃くなるはずです。

海の幸、山里の幸どちらにも恵まれてるナポリ料理を追求するには、いつか挑戦をスタートしたいと思います。

もしかしたら20年後の僕の活躍の場かも知れません。その時ジラソーレで違う誰かが活躍してるのも素敵ですし、その人も更に20年後、その郊外の拠点で活躍してくれるかも知れません。

イメージ的には、超若者と年寄りが活躍する場所笑です。

本気の高齢化社会ですし、自分も70歳回っても活躍出来る場を作りたいと思います。

そして、ジラソーレでの活躍も時期が来たら譲り、郊外での仕事も順番に譲って行ければ、そしてスタッフ皆んなでそのシステムを支え合えば、料理界で最後まで活躍しながら幸せに働ける筈です。

 

なんか老後対策の話になってきましたが、それが目的ではなく、当然何らかの農作業を営んだり、家畜を飼ったり、イタリアの田舎暮らしの延長上の食卓の提案をして行くのが目的です。

その上で山里の幸の仕入れがより上質な物になるでしょうし、もしかしたら少人数の宿泊を受け入れれるかも知れません。

始めてすぐはちっぽけな物だと思います。

でも100年続けば素敵な物になりそうじゃないですか?

 

修行に来て仕事覚えて独立してゆくのも素敵ですし、価値観の合う人がジラソーレに残り、共通の"素敵"に向かって世代を越えた働けたら、それはきっと新しい形の働き方になるのではないかと思います。

 

日々料理に邁進しながら、少しづつ挑戦して行きます。

 

カンティーナ再開に向けて求人してます。

ご興味ある方はご連絡下さい。

 

これは先日fbに投稿した僕の今の取り組みの中の日常です。

これの山バージョンもしたいっちゅう事です!

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