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芦屋のイタリア料理店

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COLUMNコラム

IL PANE È ORO 〜パンは金なり〜

皆さまこんにちは!
パティシエ藤本です!

いや〜早い!もう7月も下旬ですね!
日本・芦屋に戻ってきて既に4ヵ月経ちました。。。
去年の今頃のナポリはバカンス真っ只中yacht世界中から観光客が来て賑わっていました。
朝は9時から夜は深夜2時。休みの日は他のレストランへ研修という名のアルバイトrun
正直イタリア行く前はジラソーレで働いてる時よりもゆっくりできて、スローwineなイタリアンライフを過ごせちゃうのかしら〜
なんて思っていたのですが、イタリアにいてた方がハードだったかもしれません笑
まあ、幸い海の近くのレストランだったので、休憩時間くらいはビーチでのんびり過ごしたりできましたscissors
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戻ってきてからジラソーレに馴染みすぎて藤本さん、イタリア行ってたっけ?状態ですが、一年間だけですが、かなり濃い時間を過ごして来ましたよ!
話したいこと。と言うか聞いてほしいカルチャーショック、美味しかった出来事やへぇ~eyeなことなどたくさんあるので今月から勝手に連載始めます。
題して「〜パティシエ藤本が出会ったおかしなナポリ〜」
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また杉原シェフに言うとセンス無いやら、失笑されると思うのでこのままコラム強行アップで事後報告にしますね〜paper

さて今月はイタリア人とは切っても切れないもの「パン」についてお話しようと思います。

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私が実際イタリアに住み、レストランで働き始めてから最初に感じたことといえば、イタリア人みんなパン好き過ぎ〜!!
世界のパン消費量、イタリアは5位の一人当たり年間55キロだそうです。それでも5位なのか。
ちなみに日本は10位。あら、思ったより上位でした。

だいたいイタリアのレストランって12時にお昼、6時に夜の賄いがあり、ちょっと休憩してからお客さんが来だして営業が始まるんですが、毎回毎回当たり前ですがパスタ、サラダなどの賄いの側にパンも並んでいます。
賄い担当のスタッフがうっかり用意するのを忘れていても必ず誰かが、あれパンは?もう切った?で、賄いが始まるまでには準備されています。
忙しい日が続くと賄いに回ってくるパンも少なくなって来て、そういう日は仕方なくパン無しでパスタを食べるんですが、みんな文句言いまくり、パンは?パン無いん?なんでパン無いん?パン無いんかよ〜
それくらいイタリア人にとって重要なものなんですね。

一緒に働いていたパティシエのフランチェスコ君はある日体調を崩して、パスタは消化に悪いから今日は胃に優しいミネストローネ食べるわ〜言いながら一緒にパン食べてました。
私「パスタはあかんくてパンはいいん??」
フランチェスコ「・・・パンはなあ、いいねん。パンは食べなあかんねん。」

ああ、まさしく私達日本人にとってのお米みたいな存在、どの国にもあるんだなあと思ってたんですが、びっくりしたのはスタッフのリクエストに答えて、ある日おにぎりと味噌汁を賄いで用意したんです。

みんな美味しい美味しいと食べてくれたのですが、やっぱりそのお皿の脇にはパン。
おにぎりと味噌汁食べてもパンを食べないと気が済まないらしいですね〜!
ちなみにお寿司とお吸い物作った時も主食はパンでした。

 

 

ところで、土鍋で炊いたご飯で最も貴重な部分って「おこげ」じゃないですか?
おこげがちょっと入ってると、なーんか贅沢で、なーんか得した気分になりませんかconfident
ある時これも賄いでご飯を炊いた時、自分の中ではうまく出来たなあと思っていたのですが、当時前菜担当だったアレッシオ君に日本人失格だと怒られました。
どうやら私がご飯を焦がしたと。日本人のくせしてコメも炊けないのか!と。
いやいやアレッシオ、これが何か知らんの??イタリア料理だけじゃなくてもっと世界の料理も知らんとあかんで!!
彼は料理に関してはかなり保守派で今どきのコックの中では珍しく日本食にも否定的だったので私はこう言いました。
「これはただの"焦げ”じゃなくて‟おこげ”って言って日本人にとってはとーっても重要なもので、日本人がこれを見たらおおーと喜ぶ部分なんやで。
目上の人にはおこげのさらに一番美味しそうな部分をよそったりするんやで。」と説明。
へえー!(゚∀゚)!とまさしくこんな顔してました!
イタリアにもこういうのあるん?と聞くと、
「あーあるある!もう古い話やけど、あのしっかり焼けたガリッとした皮がある部分はお父さんやおじいちゃんが食べたりするかなあ。
自分もパンの端っこがたまらなく好き!焦げる一歩手前くらいが最高!」
パンがしっかり焼けていることはなによりも重要。
日本とイタリア、場所は違えど主食は違えど、どこも同じなんですね〜
この一件があってたらアレッシオ君、日本食に興味を持ち、ご飯の炊き方を始め色んな質問をしてくれるようになり仲良くなるキッカケにもなりましたgood

私が連れてきたカラブリア出身のマルコ君が日本で住む上で不安だったことの一つは、美味しいパン(日本のふわふわもっちり系パンじゃなくてナポリ、南イタリアのがっしりしっかりした方)がもう食べられないんじゃないかという事。わたしはふわふわ系パンも好きなんですけどね、ちょっと違うらしいです。
私も渡伊前にもう一年は美味しいお寿司は食べられないのかあ。と悲しんだことを覚えています。
旅立つ前に食べたものは卵かけご飯でした(笑)
幸いにもこの不安は解消。ジラソーレの天然酵母のパンはイタリア人のお墨付きですfull
美味しい部分はお客様に。
端っこの部分は私達スタッフが。flair
余ったパンはポルペットーネなどのつなぎにも使います。
捨てるなんてとんでもない!!

今回のタイトル"IL PANE È ORO"
パンは金なり、つまりパンはのように価値のあるものという意味。
イタリアの3つ星レストランのスーパースーパーシェフ"マッシモ・ボットゥーラ"の出した本のタイトルであり、イタリアの有名シェフ達が考案した余ったパンを活用した料理がたくさん載ったレシピ本です。世界のために捨てずに美味しく食べようね。と、ご飯が十分に食べられない子供達への慈善活動もしているようです。
私がイタリアで働いていたレストランのシェフ"ジェンナーロ・エスポージト氏のレシピも載っていたはず。
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話が逸れましたが、こういった背景があり、ジラソーレではオープンして以来ずっと、私たちがおかずと必ずご飯を食べるのと同じように、必ずお料理と一緒にパンをお出ししているんです。
今の店舗に移転してカンティーナのスペースでアラカルトメニューを始めてからもオーダーを伺った際必ず、自家製の天然酵母のパンもご一緒にいかがですか?とお伺いするのもこういった背景、文化があってのことなんです。ふーんear

こういった食文化の違いを頭の片隅になんとな~くでも置いてもらった上でジラソーレのお料理を召し上がっていただけるとまたお料理の味が違って感じられるかもしれません。

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ご存知でしたか?ジラソーレの自家製天然酵母のパン、テイクアウトもできますよ!
どうやったらジラソーレで食べる時みたいに美味しく焼けるの?と質問をいただくのですが、オーブントースターがあれば、お好みの薄さに切って霧吹きでサッとだけ軽く表面に水分を与えてから焼いてもらうと、不思議とパリッと感が増すんです。
1本お買い上げ頂いてすぐに全部食べきれない場合はお好みの厚さにスライスしてからきちんとラップして冷凍しちゃってください。
意外と持ちますbread

私は自宅にオーブントースターすら持ってないcoldsweats01ので、魚焼きグリルで焼いたことがありますがあれも結構いけますね!ただしごく弱火で。しっかり焼けるのでブルスケッタのように薄めのスライスでアンチョビとバターとフレッシュのペペロンチーノのせて食べたり。

 

 

ハイ、こんな感じで月一回目標にイタリア体験記アップしていきま~す。イタリア菓子やナポリのコーヒーなども絡めて書いていきますね。note
初回からかなり長くて読みにくかったですかcoldsweats02
でも話したいこといっぱいやからなあ。2回に分けたりしようかなあ。
もしおもしろいって言ってもらえたらいつか本にして出版します。
自分の本を出して何か一つでも世の中に残したい。密かな私の夢なんですsun
なんせ話し下手なので。
では次回もお楽しみに〜