芦屋のイタリア料理とイタリアワインのお店

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2013年7月

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マニフェスト 2013

 参議院の選挙ですね。
それに乗っかる訳ではありませんが、マニフェスト2013です。
 
今年の頭ぐらいから考えてました。
考え始めたのはもっと前なんですけど、6月に11周年を迎えて色々吹っ切れました。
 
前回のコラムでも書きましたが、僕ら料理人はほとんど皆、より成長したくて悶々としています。
その方向性がそれぞれ違う事が、お店の多様性に繋がる訳ですが、時代の嗜好やニーズ、流行等も影響して、最終的には突拍子も無いロッケンロールな方はあまりいません。
 
で、成長したい=何かをより深く掘り下げる、とすると、これだけ実現、もしくはチャレンジする事はそんなに難しくありません。
同時にお客さんの満足度も上げ、売り上げも上げ、且つそれをすることによっての、スタッフの負担が著しく増えない事を実現しないといけません。
 
ずっと悩んできた事の一つに、料理のボリュームがあります。
今の世の中の外食の主流は少量多品目です。
当店も一時は料理7品+デザート位まで品数を増やしたことが有りました。
 
一部のフードファイターみたいなお客さんは喜んでましたが、やっぱり多すぎますね。
その品数を出すには、おまかせ1本のお店にすべきだという結論に達しました。
 
まあ、考え方が逆になってましたね。
何品位出したらお客さんは満足するのだろう?
って考えるようになってました。
 
正しいのは何品(例えば4品)で満足させる。と、こちらがまず決めることです。
僕の料理は1皿ごとに完結している、いわゆるアラカルト料理です。
コースの流れは勿論大切ですが、それ以上に1品1品のメッセージや個性を大切にしたい。
そして、記憶に残る料理が作りたい。こう思っています。
そんなパワフルな料理を7品も食べたら疲れてしまいます。
 
今、1番品数の多いコースでアミューズと料理5品とデザートという構成まで減らしました。
何故そうしたかと言いますと、後程写真をお見せしますが、11周年の日、賄でイタリア産の皮付き子豚のモモ肉丸1本をローストし、4人で食べました。
今までのコースだと、12人前位は取れる量です。
90分位かけてローストし、10分くらいで一気に食べました。
自分で言うのもなんですが、無茶苦茶美味しかったです。
 
丸焼き。
僕がホントに料理の魅力に取りつかれたきっかけの料理。
僕の中で憧れであり、テーマでもある丸焼き。
 
その賄食べながら、皆口をそろえて、こんなん食べれる店ないねって言ってました。
その時点ではうちの店も貸切や、リクエストでも頂いてない限り通常営業では、やっていませんでした。
そして、心から日ごろからこんな料理したい!!!って思いました。
 
大体、こんなにおいしいもん、一口とか意味ありません。しっかり食べないと。
で、お腹いっぱいになってから出てきても意味がありません。
となると、品数を減らすしかないですね。
 
今で1ヶ月ほどですが、非常にお客さんの満足度が上がってると感じます。
子豚だけでなく、他のお肉もより大きな塊で焼いています。
 
もう、何十グラムの小っちゃい肉片を低温調理だコンベクションオーヴンだの世界には帰れません。
 
あと、もう一つ変えた事があります。
それは、基本的にメインを1種類に、つまりお魚、お肉どちらもというのを、おまかせコースのみにしました。
 
何故かと言いますと、魚、肉どちらも食べるのが前提な魚料理と、お魚で終わる魚料理ではコンセプトが随分変わるからです。
基本的に、イタリアではメインに魚、肉どちらも食べる事はありません。
ホントに極々一部の超高級レストラン位です。
イタリア人は魚を食べる日は前菜から魚介系と野菜系しか食べません。メイン魚だからパスタは肉のソースにしようというのはまずありません。
また、肉の場合も同様で、魚のカルパッチョ食べて、ペスカトーラ食べて、ビステッカメインでっていう食べ方はしません。
 
これを日本のお客さんに押し付ける気は、毛頭ございませんが、メインの魚、肉はtoo muchかなー。
なんか、遠慮した料理になるんです。僕の場合。
おまかせの場合はバランスも考えて調節しやすいんですけどね。
今までみたいに、選べてズッパディペシェ魚料理で更に肉って。。。やっぱりtoo mach.
 
日本で西洋料理食べに行ったら、肉食べな損した気がするのでしょうね。
でも、もしご気分が魚だったら、メイン魚にしてみてください。
僕の遠慮のない、目くるめくイタリア魚料理の世界にご案内します。
 
 
あんまりマニフェストになってないですが、何が言いたいかというと、自分が良いと信じるもの、事は迷わずにやっていきます。
色んなとこの良いとこ取りでなく、一貫したジラソーレらしさを感じて頂けるように。
 
 
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噂の賄です。
 
通常営業でもこのサイズをバンバン焼いています!
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お皿一杯の肉!!!
 
と言っても、多ければ良いと思っている訳ではありません。
 
伝わるか分かりませんが、料理と同化出来る量と言いますか、その料理の世界に入って頂ける量をお出しします。
 
今日は子豚の丸焼き食べた!とか、最高のビステッカ食べた!という満足度と、牛も一口食べた。子豚も一口もらった。魚も味見した。という箇条書きの項目が多いのが満足かは、人によると思います。
 
箇条書きが多くないとダメな方は、あまり当店と合わないと思います。
他に気になっているお店があれば、先にそちらにどうぞ行ってみてください。
 
味見でなく、食べるのがお好きな方。
後悔させません。イタリア料理特有の食の快楽にご案内いたします。
 
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1頭丸焼き。子豚の丸焼きの会と称して貸切のご予約も頂きました!

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この香りが写真で伝わらないのが残念!

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勿論お二人様でお越しいただいても大丈夫!こんな部位もあります。皮、カリッカリです。

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盛りつけるとこんな感じです。

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羊だってこんな感じで、最低骨3本とか4本とか。。
 
今回、こうして品数減らしたり、魚、肉どちらも出すの止めてみたりしてますが、何か新しい事をしたい訳でなく、原点回帰です。
 
11年前に店を始めたときのコースは5品で、メインは魚か肉かでした。
 
世の中のニーズを感じたり、その他もろもろ大人の事情で少し前のシステムにたどり着きました。
 
かなり気に入ったシステムでしたが、思い切って今回の改革に出ました。
 
一皿を充実させる方が、より自分らしい。
 
迷いなくそう思います。
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北島亭の焼を目指して。
 
結局、肉って焼くんじゃなくて、肉が焼けるのを手伝いながら待つって事やと思います。
 
テクニカルな低温調理や真空調理の何度で何分は、プロとして押さえておかないとダメです。
 
でもね、なんか魂入らないんですよ。
 
炭火焼とか、昔ながらのオーヴンとか、フライヤーとがグリルパンとか、カンカンに熱いフライパンとか、触れる位低温のフライパンとか、そんなんと会話したり、触ったり、火傷しながらこれからも料理して行きたいです。
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鳥だって丸焼き。
クリスマスじゃなくても!
 
色んな物を少しずつも外食の醍醐味ですが、こんなんも家じゃ食べれません。
使い分けて頂けたらいいんじゃないでしょうか?
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でも、一皿に、鳥の色んな部位を盛り込めマース。
 
本来ね、今日の収穫をもっとも美味しく料理し、家族や仲間と分かち合う。
夕食ってそうじゃないでしょーか?
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こういう料理は食べ終わった皿さえ、美しくストーリーを感じます。
 
僕だけ?

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