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芦屋のイタリア料理店

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COLUMNコラム

おめでとう!!!

 先日、倉敷のクスこと、楠戸伸太郎君(倉敷のイタリア料理店、トラットリアはしまやオーナーシェフ)がご結婚なさいました。で、披露宴にご招待頂き、新郎側の代表のスピーチまでさせて頂いて光栄です。
クス、まゆみちゃん、おめでとう!
僕から夫婦円満のアドバイスは、イスラム過激派がカトリックを説くのと同じなので辞めときます。
手さぐりでがんばれ!
 
 披露宴には、今当店でがんばっている、ヒデ(谷口君)とアンナ(後藤さん)、クスの前にウチから独立したガミちゃん(博多のオステリア オオガミのオーナーシェフ)
と、もとジラソーレマネージャー、マウリも来ていて、なんか同窓会みたいになりました。
 
しかし、まあ立派な披露宴でした。そして僕が1番感動したのは、クスのとこのスタッフがかくし芸といいますか、催しをしていまして(ドリフのヒゲダンス)、それ自体も良く出来ていたんですが、結構練習してるなーというのが見てとれました。
 
不景気ながら、トラットリアはしまやさん、よー流行っております。ジラソーレも帰宅時刻はやたら遅いですが、はしまやもそっちゅう夜中の2時、3時まで働いています。
そういう環境が続くと、人間、余計な事をしたくなくなります。それでもその環境下で、結構練習したんでしょうね。ヒゲダンス。しかも内緒で。。。
胸が熱くなりました。
 
クス、ガミちゃん、マウリ、日本語で言うと元従業員です。でも、そんな言葉では表現できません。
一番近いのは、戦友でしょうか?
 
ジラソーレが今の場所に移転したころ、前の店の時から、当時僕に出来る準備は全てしているつもりでした。
前の小さな店のなけなしの売り上げで、スタッフを余分に雇い、次の店の家賃も発生し、国金からは希望額が借りれず、精神的にも金銭的にもギリギリなところで、もし移転して見込んでいる売り上げが無かったら夜逃げやなと家の荷物の整理もしつつの準備期間でした。
 
その、マジでプレッシャーに潰れそうな時、支えてくれていたのがクスとガミちゃんです。
 
クスの方が年上ですが、ガミちゃんの方がウチでは長く、クスが入った時は4年目くらいでした。
ガミちゃんは、無口であまりアピールをしませんが、任せている仕事は結構なレベルでこなしていました。
 
クスが入って来て、今まであまりしゃべらなかったガミちゃんも結構話すようになり、(多分僕と口ききたくなかっただけですね)クスは、ウチに来た時すでにフランス料理を7年やっていて下地はしっかりありました。
まあ、しっかりしたやつでした。楠戸君。明確な目標があると、人間こんなに成長が早いもんだと感心しました。
 
ガミちゃん、クスと本気な青年があの小さな店に2人も働きに来てくれている。本当にテンションの高い時期でした。
元々すべて自分一人でするつもりでオープンしたので、厨房もそれに合わせて1人で調理するように設計していました。
 こんな本気な青年2人の青春を預かって、がむしゃらな2人を見ていて移転を決意しました。
このままじゃ、こいつらになんもさせてやれないまま年月が経つ。お客さんは、杉原が作る料理を食べに来て下さっている訳ですから、彼らに任せて僕が料理しない訳にはいきません。
しかし、一緒に鍋を振るスペース、僕の手元をもっと間近で見るスペース、そして彼らに与える責任とそれを果たしてもらうスペース。全てが足りませんでした。
 
 なんぼ仕事教えても、成長したら辞めて余所行きよる。。。
当時はそんな事、微塵も考えませんでした。いや、むしろもうチョイウチでがんばって、そして胸張ってジラソーレ出身ですと自分の店を持ち、成功して欲しい。
そして、そんな彼らを見て、彼らの後輩、その後輩もがんばれるんじゃないかと信じていました。
何より、この二人は僕の事を信じてくれていました。
 タイガーマスクの虎の穴です。死ぬかも知れへんけど、生き残ったら無敵。こんな職場にしよう!
と、親方としての目標を初めて持ちました。
 
 虎の穴は、そもそもタイガーマスクは漫画の話です。(プロレスラーでもいましたが)
死ぬかもしれへん。。。
自分の店で、ホンマにそう思いました。
移転直後、予想を上回るお客様の数で、すぐにどうにもならなくなりました。すぐにスタッフ募集をし、新たにもう一人コックの見習いを雇いましたが、ゴールデンウィーク直前、ガミちゃんとクス以外が、同時期に敵前逃亡しました。
 
 
 
おい、ゴールデンウィーク、俺ら3人やで。。。
可能な限り、僕の奥さんも店を手伝ってくれましたが、当時、1日中電話が鳴りっぱなしでした。
一人は、電話に出まくる、僕は調理、一人はホール、このタイミングでご到着のお客様があればチーン。手詰まりです。
 
皆様、期待してお越し下さってたでしょうに、本当にあの頃はご迷惑も沢山お掛けしました。なかなかうまい事行きません。
 何より悔しかったです。
期待してお越し頂いているお客様に、自分たちが納得できる仕事ができない事。
辞めますも言わずに、急に来なくなった若者にも。
そして、自分の夢の結晶の自分の店が、お客さまも満足させれない、自分も満足できていない、そして従業員も幸せに出来ていない。
 
 俺、コック向いてないかも。。。
8歳で、コックになろうと決めてから、初めての挫折でした。
 
でも、そんな時も泣き言と文句をこれでもかと言いながら、クスとガミちゃんはついて来てくれた。
1番大変だった時、朝7時出勤、帰るの深夜3時とか、3時半とか。
見習二人が急に辞めた時、それまでアルバイトを雇う事に抵抗があったんですが、そうも言ってられない。
アルバイトでも、お水とおしぼりくらいは持っていける。ちょっとでもお客様をお待たせするのがマシになる。
何より、ホンマ死ぬんちゃうかと3人とも思っていましたから。
 
ある日のランチ時、ガミちゃんが片手で仕事してるのを見つけ(その仕事は両手でしないとダメな仕事でした。)、0.2秒でキレて、サモ・ハン・キンポーの燃えよ デブゴンよろしく作業台を飛び越え、ガミちゃんにドラゴンスープレックスをお見舞いしようとしたら、クスが割って入って、「シェフ、今日大神さん、ごっつい熱あるみたいですねん。今日はちょっと堪えとって下さい.」
どれどれ、、、、なんじゃこりゃー!!!赤身肉なら火通るんちゃうかと思うくらい熱いガミちゃん。
 
ゴメンネ。
クスも言うてくれてありがとう。
 
僕 : ガミちゃん、取りあえず今日はもう帰り。
ガミちゃん : 大丈夫です。
 
僕 : 今日のディナーは、ちょっと落ち着いてるから、今日は帰って、マシになったら明日来てくれる方がありがたい。明日はまたクンクンやし。
ガミちゃん : 。。。
 
ガミちゃん、ちょっと悔し涙が出かけてました。5年いてこの時だけかな。
そこで熱血野郎、楠戸君が一言。
今日は、僕が死ぬ気でがんばります。シェフ2人でなんとかディナーしましょう。
 
これ書きながら、思い出して目頭が熱くなります。
 
その日のディナーは、惨敗でした。絶対負ける喧嘩、2対14くらいでしたかね。途中で留守電にしてやりましたよ。
 
そっから再出発です。学生のアルバイトを雇って、アルバイトの子らに更にキレるお客さん続出。
そらそうです、当店の制服は白いシャツなんですが、透けて見えるくらいド派手な下着を付けてくる子、ヘアピンしてる男子、1日で辞める子、かってに店のドリンク飲む奴。。。
今はもうこんな事は無いのでご安心を。
 
しかし、当時は本当にへこみました。
このころ食べログとかにもケチョンケチョンに書かれてたみたいです。
そらそうですね。
 
でも、収穫もありました。
今、当店のホールをがんばってくれているアンナ事、後藤杏奈さん。
実は、このアルバイトの唯一の生き残り且つ、そのまま就職してくれた奇特なお方。
今では、アンナに会うのを楽しみにして下さるお客さまも。
 
 その後、社員でコック見習いを何人も雇いましたが、クスもガミちゃんも、一線を越えたタイガーマスクになってたので、その後が誰も続かない。
ずーと1年続かない人が続いて、やっとヒデ(谷口君)が入ります。ヒデは今年四年目。多分ドМです。
こいつもタイガーマスクにいつかなるんやろなー。
 
はー、あっという間に時間が経っていきます。クスも結婚したし、次はガミちゃんかなー。
しかしガミちゃん、男前やのに、女っ気ないなー。
そのうち、サンフランシスコで結婚式しますとか言ってきたらおもろいなーと、得意の毒舌で終わりましょうか。
 
P。S
倉敷と、博多のタイガーマスクへ
 
こんな滅茶苦茶な店で働いてくれてありがとう。
君らが、君らのスタッフと接している所を見ると、結婚式の親の気持ちってこんな感じかなーって思います。
 
クス、この前くれたメッセージ、(シェフ、自分がシェフになった今でも貴方は僕のシェフです。僕も早く痛風になりたいです)
僕が、クスに送った披露宴のメッセージより上等やな。
 
君らの店のオープンに立ち会わせてもらったり、結婚式呼んでもらったり、君らとまだ交流が持てているのは財産です。
ますますのご発展をお祈りしております。
戦友より
 
 
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堂々として、貫録も出てきて良い男になったな。
奥さんも聡明で、酒飲みでいいじゃなーい!
 
お幸せに!!!!!!

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